養豚場で働くといふこと

養豚場の作業員である著者の日記です。養豚場に転職したい人や就職を考えている人に参考になればいいなと思って一生懸命更新しますね。

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

発情の確認について

母豚のお世話で、大切なことはたくさんあります。 分娩の立会も大切ですし、 エサの管理、ボディコンディションの管理も大切です。 中でも圧倒的に大切なもの・・・それは 発情確認です。 これを見逃すと、母豚がつぎに発情するまでの間、タダ飯を食わせるこ…

発情確認

経産豚も未経産豚も発情確認の方法は同じです。 ・陰部 ・行動 ・唸り声 ・エサの残し ・耳 などを見て、発情の兆候があるかをチェックします。 未経産豚は発情期間が短いため、頻繁にチェックすることが必要です。

発注は早めに準備しよう

どんな仕事でもいえますが、ほしいときにほしいものは手に入りません。 日本の社会は、まだトヨタ生産方式ほど優秀ではありません。 ほしいなと思って、メーカーの担当者に問い合わせてみると 「製品の販売が終了しています」 とかいわれます。機械のものの…

ふん

母豚の陰部は外に剥き出しです。 糞をしたまま、犬座りをして、汚れることもあります。 そのため、人工受精をするたびに、ふんの掃除をしています。

天気が良い日は消毒を

天気が良い日は消毒をします。 豚舎の中、入口付近。母豚や肉豚に直接消毒液(希釈したもの)をかけます。 豚としても夏は、冷たくて気持ちいいと思います。 しかし、冬は気をつけなければなりません。 豚だって、風邪をひきます。 農場によってマチマチだと…

水の重要性について

母豚は一日30~40リットルの水を飲みます。 ピッカーから自分の好きな時に水が飲めるようにしていますが、 量が限られます。 そのため、水を常にがぶ飲みできるように工夫をします。 豚はなぜそんなにたくさん水を飲むのか。それは、 ・汗をかかないこと…

豚肉の臭みについて

スーパーなどで豚肉を購入したもので、 「少し臭いな」 と思ったことはありませんか。 理由は3つあります。 ・冷凍焼けしていること ・豚に投与されているエサが残飯類であること ・去勢されたオスの肉であること 3つめがとても重要です。 養豚場で仕事をし…

PEDについて

この時期になると、昨年被害にあったPEDが怖いです。 流行性の下痢。(下痢というレベルを超えています。)滝のように 肛門から液体のフンがでます。 写真は子豚です。母豚はもっとでかくて激しい滝模様です(すみません、天気予報に解説みたいで・・・) PE…

温度管理

雨が降ると豚舎の温度管理をする作業がふえます。冷暖房はありません。布製のカーテンの開け閉めだけです。豚から出る体温は相当なものです。ほっておくと、トンデモナイ高温になってしまいます。

種豚 オスの調教

人工授精をする際には精液が必要です。その精液は、 ・種豚会社から購入する ・自社で保有するオスから採取する ・種豚会社からレンタルしたオスから採取する いずれかになります。 精液を採取するには、オスを調教する必要があります。 オスが疑似台に乗っ…

ホッパーの中の掃除

エサが入るホッパーは、定期的に掃除をしないといけません。 できれば、各シーズンに入る前。 できなければ、年に1回。それでもできなければ、2年に1回。。。 ヤスデ?という虫が巣をつくります。そのため、エサが適量に入らないくなります。 この巣を取り除…

子豚の体重について

豚のあかちゃんは、大きくうまれると、大きく育ちます。 生まれるときの体重は1.1kg~1.6kg程度です。 もちろん、産子数が多ければ、体重にバラつきが出たり、軽かったりという 例外はあります。 種豚会社から言われている目安は 12~13頭で1.2…

消毒

家畜を飼っていると、怖いのが伝染病。 病気です。人間でも最近はインフルエンザが流行りました。 人から人へと伝染します。 鳥、豚、牛も同様です。 人間の場合、ワクチンを打つ、手洗いをする、うがいをする。 動物の場合は、ワクチンは打ってあげられます…

餌の量

豚のエサの量には気を使わないといけません。 人間と同様、豚も腹八分目が大切です。 ましてや、豚はほぼ毎日同じ飼料を投与されます。 一番避けなければならないのは「食いどまり」 豚の成長を止めます。 中には、吐くまで食べ続ける豚もいるから困ったもの…

回転豚

母豚は、妊娠期を迎えると、個体管理をするために小さい檻にいれます。 ちょうど、母豚が1頭入って横になって寝られる程度の大きさです。 個別に水が飲めるように水飲みのニップルがついていたり、エサの量も個体管理できるように、ホッパーがついています…

乳に注目!!

母豚の乳は15~16つあります。乳の数がそれだけあるということは、 子豚もそれだけうまれるということ。 乳は子豚が吸うためある。だから、吸われない乳はしぼんでしまいます。 母豚は一生のうちに6~7度ほど分娩します。そのうち何度かの分娩では 産…

養豚場に雨が降ると、良くないことばかりおきます。 だから、仲間たちはみんな雨が嫌いです。 ・豚を豚舎から豚舎に移動させる際に、豚が雨を嫌がってなかなか外にでない。 ・出荷するときに、トラックに豚が乗らない ・エサが湿気る ・各種機械類、特に電気…

養豚場に関係する仕事

養豚場にはいろんな仕事の方と関わりを持ちます。 ・エサ屋さん ・種豚メーカー ・機械メーカー(自動給餌器、スクレーパーなど) ・鉄工所 ・自動車メーカー ・重機メーカー ・汚水汚物処理機械メーカー ・各種修理会社 ・薬屋さん(製薬会社) ・獣医さん …

豚は言葉が通じるのか??

今日はとても不思議な感じでした。 私が「ピエール」と呼ぶそのオス豚は300kg以上ある巨体の持ち主です。 いつも腹を空かせて、ヨダレを出しています。 そんなピエールでも、 近くにメスがいると(柵越しですが)、ずっとメスの近くに寄って寝たり、メス…

エサの量

豚たちのエサはサイロに入っています。 満タンで6t程度入ります。 豚舎内で一日に利用する量を計算して、在庫が常にあるように努めます。 新しいときには、外からも見えるようになっていたようですが、経年劣化で 外から餌の量が把握できないため、サイロの…

昼の交代

24時間分娩看護をしていないところは、子豚の死産や圧死が多いです。 とくに深夜や昼休憩の際に、 ・朝おきたら死んでた ・昼飯を食べている間に死んでた というケースが結構多い。 最近先輩が昼飯の時になかなか降りてこない。 どうやら分娩豚舎にいながら…

尻尾切りと歯切りについて

分娩豚舎を担当すると、ハードな仕事が待っています。 タイトルにもありますように 尻尾(しっぽ)切りと歯切り です。 ・しっぽが出ていると、子豚同士がジャレあってしっぽをかんでしまう。 ・しっぽを噛まれると、そこからバイキンが入って豚が病気になっ…

吐き戻す

エサ吐き戻した母豚が死んでしまった。 分娩後で、なんと14頭も子豚を産んだ豚でした。 先輩に聞くと、「豚が自分で食べたエサを吐き戻すのはあまりよくない」とのこと。 人間の場合、酔っ払ったり気分が悪くなると、吐いたりします。 豚の場合は、もっと深…

空胎

母豚は分娩時期に近づくと、お腹が大きくなってきます。 豚は家畜であるため、野生の動物たちとは違い、とくに何も準備しません。 あえて言うとしたら、管理者である人間が分娩専用の部屋に入れることでしょうか。 母豚のためというよりむしろ、子豚を守るた…

オス化しているメスも・・・

交配舎にいると、毎日オスとメスが柵越しで仲良くしている風景を目にします。 発情しているメスは ・オスの姿を見たり ・オスの匂いがしたり ・オスの鳴き声が聞こえたり とにかくオスに関する情報が五感から得られると、身動きしなくなります。 じっーとし…

分娩の兆候について

もうすぐ分娩するという母豚は、どこか忙しなくなります。 ・穴を掘る仕草をします ・乳の張りがよくなり、乳が出だす などです。その後 ・陰部から茶色い汁が出だしたら、まもなく分娩です。 もちろんイレギュラーはありますが、穴を掘る仕草をしてから早い…

分娩

子豚の生命力の強さには驚かされます。 母豚のお腹から出て、30秒もしないうちに立ち上がります。そして、そのまま母のそばにくっついて、つついたり、お乳を飲みに行ったりするのです。 15分程度経てば、目も空いてきます。30分程度経つと、もう母豚と同…

豚の銘柄について

今日は豚の銘柄についてお話します 豚の銘柄は、血統とエサの種類で決まります。 管理方法や育った土地など等もありますが、主に上記2つの要素で決まります。 私たち消費者が食用として、豚肉を頂く際に影響する大きなものです。 地域によっては、さつまい…

114

人間は十月十日(とつきとうか)といいますが、豚は授精114日で子豚をうみます。 その正確さたるや、びっくりするほどです。 最初にオスの精子を注入した日を1日目とすると、114日目にぴったりとうみます。 ですので、とても生産計画が立てやすいです。 もち…

出荷について

今日は1月2日。全国的に天気は荒れ模様でした。 天気が関係しているのか、ネットユーザーがたくさんいるのか、ネットになかなか繋がらず、なかなかこのブログを更新できませんでした。 さてさて、今日は出荷の話。 出荷は肥育豚舎から出荷します。肥育豚舎と…