経済動物とは
肛門から赤い風船のようなものが出ている豚がおり、先輩に
「ケツの穴から風船みたいなのが出てますが、あれは何ですか」
聞きました。
「脱肛(だっこう)」って教えてくれました。
←これは、だっふんだーです(汗。
医学的には
「内痔核が肛門外に脱出して元に戻らない状態を指します。」
とのことです。
飛び出た腸のようなものを、肛門の中へ押し込んでやると、一時的に元通りになります。
しかし、2~3日後にはまた脱肛します。
ヒトは、病院で治療できます。豚も獣医さんがいれば、治療をすることが可能です。しかしながら、多くの養豚場は専属の獣医さんなどいません。
脱肛後、母豚としての機能が衰えていくばかりなので、やむを得ず、「出荷」してしまうことが多いです。
脱肛以外にも、以下の理由が著しい場合、出荷の対象とします。
・妊娠ができない
・流産を繰り返す
・骨折している
・エサの喰いが悪く、半月ほど元気がない
人間が豚を「用なし」と烙印を押すのは越権行為かもしれません。ですが、そんな感傷に浸れない、日常があるのも事実です。
養豚日記 二年目社員の奮闘記